BS 活動報告 2019.03.24.

3月のBody Synergy Researcher’s Groupは普段のスタイルとちょっと違ったものとなりました。

元脳神経外科医であり、現在はRDTA (NPO法人救助犬訓練士協会) 所属の、救助犬ハンドラー玉川輝明さんとその愛犬アメリちゃんをお招きして、デモンストレーションとレクチャーをしていただきました。

元脳神経外科医の経験や知識を元に、脳科学的に犬の思考・心の動き、また人間との関係性についてお話ししてくださいました。

まずは、デモンストレーション。

ことの発端は、以前、二人が訓練しているのを見せてもらった時に「これはまさに人と犬とのBody Synergyだ!」と私が思ったことが、このレクチャーデモンストレーションをお願いしたきっかけでした。

上の映像からもわかるように、ハンドラーと犬の動きが一つになっていること、そして、動きのシンクロだけでなく、独特のぴんっと張り詰めたような気持ちの良い空気、そこにその空気を喜びを持って共感・共鳴している関係が見てとれます。

これってまさに、私たちがBody Synergyでやろうとしていることであり、共に動きながら感じていることと同じ現象なのです。

デモを見ていた方の声:

「ふたりがデモンストレーションを始めたとき、そこにある空気の密度が上がったように感じた。その空気に身を置くと、全身の毛穴がキューッと締まって体毛が逆立ち、微かな変化を捉えようとする様だった。共感というか共鳴というか、同じ空間で同じことを経験する時、私たちはお互いの脳波を感じ共有しているのかな、なんて思った。それは意識には上がってこないけれど、体はそれを知っていて、みんなの体同士は、実はそうやって会話しているのかも。なんて思ったりしました。」

「デモンストレーションを見ていて、よくダンスの時に使う「聴く」ということをやっている時のような空間の静寂さや緊張の張った感覚を覚えました。非常に集中力の高まっていた時間というのを肌感覚に感じました。」

見ているだけで伝わってくる、ハンドラーと犬の一体感。そこに、お互い繋がっていることへの「喜び」が見てとれます。

デモのあと室内に移動し、レクチャーを受けました。

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題名は『犬がわかること、出来ること』。

先ほどのデモンストレーションを、脳の仕組みと絡めてお話ししていただきました。

その中でとても興味深かったのは、学習するプロセスについてです。

行動主義心理学を謳う心理学者バラス・スキナーは、ハトやラットなどの動物に、特定の行動を学習させました。スキナーの手法とは、例えば、ライトが点灯する(コマンド)。そのあとハトが少しでも左を向くと餌が出るという仕組み/ルールを作り、それに気がついたハトは、ライトがついたら左回りをすれば餌がもらえると学習します。数分で左回りを教えられます。これは、ある特定の行動をとると餌がもらえる、という条件づけから学習させるという順番。この手法は、犬の訓練にも多く使われているそうです。おすわり(コマンド)という音が聞こえる。人間にお尻を押されるから座る。ご褒美がもらえる。そうやって、おすわりと言われたら座る、を学習します。

こんな手法が主流な中、長年、犬と共に暮らし、犬の訓練を続けてきた玉川さんは、その経験から、犬の心に注目しました。

まずは犬が覚醒し、高い集中力の状態であることが前提。例えば、人の手に注目させた状態で、パッと手をハウスの中へ入れる。物を追いかける習性のある犬は、その手を追いかけハウスの中に入る(自発的行動を誘発する)。そこでご褒美がもらえ、そして「そう、ハウスだよ」という声が聞こえてくる。

注意集中 → 自発的行動 → ご褒美 → コマンド

ハウスという声が聞こえるとハウスの中へ入る条件付けがされ、そこで褒めてもらえるから「嬉しい!」になるのです。

教員をされている参加者の方が、自分の職場での経験と照らし合わせていました。

「教師を始めて10年経とうとしていますが、教育の考え方と重なります。
僕らの仕事は国で決められたことを、できるだけナチュラルに教えることで、どんな言葉を掛ければ、どんな教材を提供すれば、子どもがよく学び、動くのかを考えます。昨年度、僕はほとんどの授業で「今日はどんな予定?」とか、「どんなふうにやりたいの?」「明日は何をしたい?」て、いちいち子どもに尋ねて、答えたことをやり遂げさせることにチャレンジしました。これは、集中させないと上手くいかないのですが。後半よい循環が生まれて、子どもがどんどん勉強や生活に前向きになっていました。あと、応用力や対応力が身についていた。「何をどうやって学ぶか」を子どもの自主性に任せていたことが大きかったのに、教科書の内容をちゃんとカバーしながら、それ以上のことがいくつかできました。」

自発的に始まった行動が学習となり、さらなる喜びにつながるという経験は、犬であろうと、人間の子どもであろうと大人であろうと、学びたい!できるようになりたい!もっとよくなりたい!という向上心に直結しているのではないでしょうか。

玉川さんとデモンストレーションをするアメリちゃんは、服従させられているという印象ではなく、誰の目から見ても、「楽しそう!」「嬉しそう!」「お父さんが大好き!」が身体から溢れ出ていました。お父さんと訓練することにまさに喜びを感じているようでした。それは、お父さんと心を合わせて一緒に動くことそのものに喜びを見出しているように見えました。

参加者の声:

「デモンストレーションでは目から伝わる意思と意志を感じました。玉川さんにはとても強い信頼と愛情を感じました。」

「いい意味で主従関係がとても良く見えた。アメリが、『ねぇ!ねぇ!ねぇねぇ!』とお父さんの顔をよく見ていて、(お父さんのことが大好きなんだなぁ)と思った。その大好き、も、日々の練習の中で積み重ねられた関係性の中で生まれるということはやっぱり動物には脳があって、気持ち・心が動く→身体や目の動きとして表現されるという順番なのだなと感じた。」

「信頼関係のバランス、薄すぎず、濃すぎず、どちらかに偏らず。絶妙な加減で成り立つもので、それを言葉なく(逆に言葉が邪魔になる?) 築かれる関係性って、やはりとてつもない反復練習が必要なんですよね?地道な作業ですね。 」

今回参加してくれたみなさんは、このレクチャーデモンストレーションを見て、それぞれの生活や自分たちのBody Synergyを通して感じるの感覚と重ね合わせることができたようです。

脳科学の観点から見るBody Synergy、とても興味深いです。

私たちは、人と一緒に動くことや共感・共鳴することで安心感や心地よさ、あるいは喜びを感じているからBody Synergyを続けてきていますが、その様子を見てもらってそれを脳科学的に分析してもらうなど、玉川さんのレクチャーデモンストレーション パート2もすでに期待しています!

BSK in Yokohama 2019.01.27

横浜にあるUmiのいえでの、今年1回目のBSK行ってまいりました!

今回も沢山のご家族に参加していただき、誠にありがとうございます!

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Umiのいえでのレッスンは月に1回行っているのですが、この1ヶ月に1回会えるという、この間隔が絶妙だなといつも感じています。1ヶ月って、大人にとってはあっという間にやってくるのですが、子どもたちって1ヶ月の間でものすごい変化を遂げるんです!背も伸びるし、表情の種類も増えるし、先月できなかったことができるようになっているし、驚くほど成長・変化をするんです。日々成長しているので、ただ毎日生きているだけで、1ヶ月も経てば身体が変化したり、できることが増えているのは自然なことなのですが、その中でも、子どもが自分の意思で、何か決意をして次のクラスに来てくれる時もあるんです。

BSKのクラスの中では、楽しい遊びの中に少しずつチャレンジが隠れています。みんなの前で大きな声で英語で自分の名前を言ったり(“What’s your name?” “ I’m ○○!”) 、音楽がなっている間お父さんお母さんと離れて、一人で歩いてみたり、大人の人に手伝ってもらって高ーいジャンプをしてみたり。楽しいけれど、少しだけ勇気が必要な場面があります。これは、毎回やります。今日できなくてもいいんです。ちょっと怖かったり、緊張したり、不安になったり、恥ずかしかったり、、、様々な理由で、今日のクラスではその一歩が踏み出せなかった。。悔しい。。その気持ちが大切なのです。子どもたちなりに、1ヶ月先の次のチャレンジのチャンスに向けて、その悔しい気持ちを1ヶ月温めているんです。そして、ある日、今日はやれるぞ!に変わるんです。1ヶ月前にできなくて悔しい思いをした分、この時の、できた!の表情は言葉にできない清々しさがあり大好きです。


ただ、子どものそのような気持ちって、とても繊細なバランスですから、今日はやるぞ!と気合いを入れてきたけど、なかなか色々なタイミングが合わなくて、ここぞの時に発揮できなかった、、、!なんてことも起こります。きっと大人の方たちもその気持ちはよくわかると思います。でも、そうしたらまた次の時に再チャレンジをしたらいいんですよね。また1ヶ月後に同じチャンスがやってくるから。

大人にとっては、とても些細なことのように見えても、小さな子どもたちにとっては大きなチャレンジだったりすることが、毎日の生活の中に沢山隠れています。子どもたちもきっとその中で、不安になったり、緊張したり、フラストレーションを感じたり、いろんな気持ちにぶち当たります。小さな身体で勇気を振り絞って、今日はやってみようかな、、、その気持ちを辛抱強く見守ってあげたい。できた!の笑顔や嬉しくて思わず踊っちゃう姿は、プライスレスだから!


来月は、2/10 (日) 10:30-です!


ご予約はこちらまで↓↓↓

bodysynergy.kids@gmail.com


BSK in Kobe 2019.01.13

2019年、1発目のBSKは、今回で3回目となるBSK in Kobe @DK Learning Center!!

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今回は、たまたま同じくらいの年齢の女の子たちの集まったクラスとなりました。普段、幼稚園や保育園に通っている子どもたちが多かったので、せっかくなのでパパ・ママたちとたくさんくっついたり、一緒に思いっきりからだを使って遊びました!

今日のクラスは、音楽のビートに合わせて動く色々なゲームをしました。

円になって座って、次々と回ってくる様々な種類のボールを、リズムに合わせてお隣へお隣へとパスしていきます。左から回ってきたボールを右のお友だちの手のひらにちゃんと乗せてあげます。同時に、音楽も聴きながらさらに動作を音楽のビートに合わせていく。一見シンプルそうで、結構忙しい!目でも見て、耳で音を聴いて、動作をリズムに合わせ、頭にもからだにもたくさんの刺激が入ります。

次のゲームは、8カウントを使いながら、決められた一連の動作をしていきます。8カウントで楽器の用意されたステーションまで、音楽のビートに合わせて歩きます。次の8カウントで、5種類の楽器の中から好きなものを選ぶ(これが、迷っちゃう!)。次の8カウントでその楽器を好きなように鳴らす。8カウントで次のステーションに移動。また8カウントでパパ・ママと自由に踊る!などなど、「8カウント」を使って、様々なタスクをこなしていく中で、決断力や、自由な発想、リズム感など様々なチャレンジがあります。

今回は、久しぶりのお友だちや、常連のお友だち、さらに新しいお友達も加わって、とても楽しい雰囲気でクラスをすることができました!参加していただいたご家族、ありがとうございました!!今後も、3ヶ月に1回のペースでBSK in Kobeを続けていきたいと思っておりますので、引き続き応援よろしくお願いいたします!

BS 活動報告 2018.10.07 & 11.18

10月と11月の研究会を担当しました、伊豆牧子です。

この夏に実施したSummer Retreat’18の時にトライしたものをもう一度見直して取り上げました。50:50という考え方を大事にして相手に触れるということから始めて、手のひらのハグまで行いました。

50:50というのは触れられた人が触れた人を感じて同じだけ押し返すというもの。同じだけというのがなかなか難しく、触れられてそれにお返ししようとするとどうしてもそれよりも強くなってしまったり、弱くて同じだけの力でバランスをとることが難しかったりします。それでも時間が経つと伝わって来るものを感じることができるようになってきて、自然とくっついたり離れたり、時には離れてしまってからもその50:50の関係が続いていて、外側で見ていてもその繊細な空気を感じることができました。

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そこから、人を抱きしめて、抱きしめられた人は床に落ちて、自分で立ち上がり、人を抱きしめるというワークに移りました。家族以外の誰かを抱きしめることはなかなか日常の中ではする機会がありません。家族でも、しない人も多くいるように思いますが、みなさんはいかがですか。このワークはとてもシンプルですが、抱きしめることで抱く感情は独特で、感情が先というよりか、行為により生まれる感情があるのです。抱きしめたのにそのものがするりと抜け落ちてしまって、そのかたちを残したまま動けなくなるという姿はとても儚いものに見えました。その時にもまた、感情が変化して、動かないからか日常よりも繊細に感情の変化を感じ取ることができます。

1ヶ月後のワークでは50:50の関係ではなく、会話をすることにしました。最初に触れた場所を大事にして、押す、押し返すだけの会話です。Body Synergyでのワークは日常に置き換えられることが多いと感じますが、耳を傾けることを普段どれくらいしているのかを考えさせられるこのワークはそのひとつだと改めて感じました。今回の振返りに多く出てきたワードのひとつに「静けさ」というものがあり、相手の発していることを感じる際に静けさは欠かせないことのように思います。この関係性を探るワークに相手の目を見ながらというルールを加えてみたところ、急にざわざわとなりました。目に力が入っているわけではないのに、目力は二人の関係の中に深く影響するようで、感覚を拓くという意味では視線の在り方も含めて、これからもトライしてみたいです。

11月は床の上の人を起こすというワークをしました。いかにシンプルに倒れている人を立ち上がらせるかというワークです。この夏はほとんど駆け足でここの部分を進めてしまったので、少し丁寧にトライしてみました。どの方向から、どのように手を差し伸べて、立ち上がるきっかけを与えるのか。倒れている人は自分に差し伸べられた手をどう受け入れて、どう立ち上がるのか。まずは二人組でどんな方法があるのかを探り、そこから出てきた方法を共有してトライしてみました。50:50のワークを通して、人のからだに触れること、触れられることへの壁がなくなるようで、床の上の人にきちんと触れることができる様子が見受けられました。きちんと触れるからこそ、そこに応えることができるように思います。うまく伝わらなくても、その経験は次に活かされ、繋がっていきます。何もしなければ、何も起こらないのは当然のこと、今目の前で起きていることにいかに関わっていくのか、どう手をだすのか…一人一人のトライの仕方、向き合い方はちがいますが、人が人に手を差し伸べる瞬間はどの瞬間も美しく感じました。

そしていよいよ、まとめのワークです。

10月は人を抱きしめて、抱きしめられた人は床に落ちて、自分で立ち上がり、人を抱きしめるというワークでした。11月は自分で立ち上がるのではなく、誰かに起こされことで立ち上がることができるというルールに変更しました。

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参加者のみなさんにまとめのワークの名前を考えてもらいました。廻り合い、遺伝子、次世代ハンカチ落とし、神の手、溶かす、えのき、輪廻転生、Bound、Trace、metamorphosis、Touch to Interact...などいただきました。これらの言葉をヒントに想像してみてください。繰り返しが人の生き死にを感じさせ、抱きしめる時に相手の体の一部を型取ることで体の記憶となり、その人を抱きしめる人へと受け継がれてゆく。行き先はないけど、ここではないどこかへ向かう感じ。抜け殻だとか、生き物が変化していく感じ、そのサイクルを感じさせる。その人の形、体温、2人の間に生まれた圧がすり抜けられて残った人の身体に跡を残していたような感じ。

私は今回の最後のまとめのワークを見ていて、人の温かさや虚しさという感情が伝わってきて、心を持っていることって美しいと感じました。シンプルな動きだからこそより感情が伝わってきたように思います。そしてみんなの中から、次はこうしてみたいという前向きな言葉が聞けたことがうれしかったです。連続して参加した人も、1回だけの人も何かしらを持ち帰ってもらえたように感じました。

将来的には全くダンスをしたことがない人にもこのワークに参加したり、実際に体を動かせない人にもこのワークを見てもらったりしたいと思います。

BSK Halloween Special 2018.10.07&13

BSKでも毎年恒例となってきました、Halloween! 今年も各ロケーションでHalloween Specialのレッスンをやってきました!

 

横浜Umiのいえではたくさんのご家族にご参加いただきました!日程の都合上、少し気の早いHalloweenだったにも関わらず、みなさまとっても気合いの入った仮装で来てくれました。手作りのコスチュームもあれば、去年からHalloweenの為にずっと楽しみに取っておいたドレス、お母さんが子供の頃着ていたバレエの衣装を大切にとっておいてリメイク!などなど、クリエイティブで楽しい・かわいいHalloween Monstersが大集合しました!

特別ゲストとして、クリスマスパーティーにも来てくれた、鼻眼鏡のお姉さんにも来てもらいハロウィンにちなんだお話を聴かせてもらいました。子どもたちも大人もお話の世界に一気に引き込まれ、みんな夢中でした。ただ座ってお話をきくのではなく、お話を進める中で子どもたちとの対話があったり、子どもたちの手助けが必要だったりと無理なく自然に子どもたちがいつの間にかお話の中に入ってしまう。そんな独特な世界観が私は大好きです。彼女は、浅野令子さんという女優さんで、0歳の赤ちゃんから大人の人まで一緒に楽しめる絵本シアター『おいでおいで♪』を定期的に主催されています。とっても楽しいので、みなさまもぜひぜひ遊びに行ってみてください!

みんなせっかく気合の入った仮装をしてきてくれたので、ファッションショーもしましたよ!それぞれ決めのポーズも考えてもらい、一人ずつランウェイを歩いてくれました!最高でした。


UmiのいえでのHalloweenのあとは、神戸!7月にもお世話になった神戸・北野坂にあるDK Learning Centerで、Halloween Specialのレッスンをさせていただきました!!7月に引き続き2回目の参加をしてくれた子たちと、たくさんの新しいお友だちと一緒にからだ遊びを楽しみました。慣れないBody Synergyのレッスンで、普段とは違うからだの捉え方・使い方に少々戸惑いながらも、みなさんオープンマインドに挑戦してくれました。神戸のBSKファミリーが少しずつできてきてるのが、とっても嬉しいです!また、次回、みなさんにお会いできるのを楽しみにしています。

Body Synergy International Workshop Vol.3

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今年で3回目となる、Body Synergy International Workshop!今年は、イギリス ロンドンでダンスアーティストとして活躍するお二人をお呼びしました(松本武士さんと小林あやさんのプロフィールはこちらの記事をご覧ください)。
日本人でありながら、イギリスでダンスを学び、長年プロのダンスアーティストととして第一線で活動されているお二人の、身体・ムーブメントに対する理解や知識、選ぶ言葉、参加者の皆様とのコミュニケーションの取り方、そして洗練された身体の動きは、私たちにとってとても刺激的でいつもと違った角度から身体・ムーブメントと関わる機会となりました。

”Objects, Embodiment and Conversation 物体・体現・対話”をテーマとしたワークショップ。身近にある様々な物体を実際に観察し、またイメージを使いながら、その物体の動きのメカニズムや特徴をヒントに、動きの可能性を広げていきます。
例えば、伸縮ボールというおもちゃの動きをヒントに、呼吸をしてみたり、それと共に関節を折りたたんだり伸ばしたりすることで、ムーブメントを生み出すワーク。そこから、パートナーを組み、相手の呼吸の動きを感じる/聴くワークに進展していき、伸縮ボールを観察するところから、パートナー、グループと動くコンタクトワークへと発展していきました。コンタクトワークと言っても、体重を支えあうようなコンタクトインプロのスタイルだけではなく、様々なクオリティの「触れる」を体験しました。そのうちの一つが、象の鼻。匂いを嗅ぐ、水を吸い上げる、重いものを持ち上げる、ピーナッツのような小さなものを摘む、子象をガイドする、など様々な役割を持つ象の鼻は、その用途に応じて様々なクオリティの動きを持ち合わせています。そのイメージを持って、母象が子象を安全な場所にガイドするように、優しく安心感のあるタッチでパートナーをガイドします。

お二人のワークショップで、素敵だなと思ったことは、明確なイメージを持って動くこと。それは、物体のフォルムを忠実に真似る事だけではなく、その物体の持つ動きの特徴や、その動きに伴うクオリティ、あるいはそこから自然に出てくる感情も含めてイメージすることで、ムーブメントが機械的なものではなく生きた動きになっていくのだということ。それが当然のこととして動いているお二人のダンスは、見ていて心地よく参加者のみなさんもその世界観に引き込まれておりました。

さて、9月から通常通り、月1回のワークショップ開催してまいります。スケジュールはこちら!Body Synergyの活動に興味のある方、どなたでもご参加いただけます。お問い合わせフォームよりお問い合わせ・ご予約ください!
 

Body Synergy International Workshop Vol.3 予約開始!

今年で3回目となる、Body Synergy International Workshop!

今回は、イギリスはロンドンで活躍している、松本武士さんと小林あやさんをお招きしております。お二人とも、私たちのイギリス時代からの友人でロンドンで共にコンテンポラリーダンスを学びました。私たちが帰国したあともロンドンに残り、さらにムーヴメントの研究を深め、それぞれの興味・スタイルで今でも本場で活躍しております。松本さんは、Body Synergy/Body Synergy Kidsの立ち上げから密に関わっており、イギリスで学んだコンテンポラリーダンスやダンスセラピーのエッセンスをBSにシェアしてくれています。

日本ではなかなか味わえないスタイルのワークショップになること間違いなし!しかも、日本語で丁寧に進めてくれるので、質問もたくさん投げかけながら理解を深め充実した時間にしたいですね。

 

”Objects, Embodiment and Conversation 物体・体現・対話”

このワークショップでは日常的なアイテムやオブジェクト(物)を観察しながら、身体の構造や機能と照らし合わせてイメージを膨らませ、自分の動きの可能性を探っていきます。解剖学をクリエイティブに見直してみることで、日常生活からさらに発展した身体の感覚を呼び起こし、無理なく効率よく動く身体を習得していきます。また、他者と遊び心を持ちながら空間をシェアすること、対話をするように身体で聞いて身体で語ることなど、イギリスのコンテンポラリーダンスの現場で実践されている手法を紹介します。ダンサーだけではなく、他の分野のアーティスト、そして解剖学やムーヴメントに興味のある方など、どなたにでも受けていただけるワークショップになります。   

 DAY 1, 8/18, Sat. 

ワークショップ1日目は、オブジェクトから得た解剖学的情報を身体を通して探索する事に焦点をあてます。

DAY 2, 8/19,  Sun. 

2日目は更に深めるため、それを自分のダンスや日常生活の中でどう活きたものにしていくかを習得していく時間になります。1日目の気づきを2日目で深めることにより理解を多層化し、活用の幅を広げる事を目指します。

*単発でも受講可能ですが、2日間通しのご参加をおすすめします。

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講師プロフィール

松本武士 Takeshi Matsumoto   玉川大学で演劇・舞踊専攻後、渡英。Labanでコンテンポラリーダンスを学び、 Roehampton大学にてダンスセラピー修士号を取得。卒業後ヨーロッパ、イギリ ス、イスラエルなどでダンス作品の創作、公演で活躍するかたわら、ダンスセラ ピストとして臨床経験を積む。パフォーマーとしてHagit Yakira、Darren Johnston、岩淵多喜子、松本大樹などと活動する。Body Synergyに2014年より 参加し、その活動を高齢者のケアホームや障がい者施設、またタイにある少数民 族の子供の学校などでも行い、その幅広く柔軟性あるプログラムを提供している。 近年は、認知症と共に生きる人とのダンス作品作りや、0歳から2歳までの乳児を 対象としたダンスなど、世代や障がいを超えたダンスプロジェクトに関わってい る。

松本武士 Takeshi Matsumoto

玉川大学で演劇・舞踊専攻後、渡英。Labanでコンテンポラリーダンスを学び、 Roehampton大学にてダンスセラピー修士号を取得。卒業後ヨーロッパ、イギリ ス、イスラエルなどでダンス作品の創作、公演で活躍するかたわら、ダンスセラ ピストとして臨床経験を積む。パフォーマーとしてHagit Yakira、Darren Johnston、岩淵多喜子、松本大樹などと活動する。Body Synergyに2014年より 参加し、その活動を高齢者のケアホームや障がい者施設、またタイにある少数民 族の子供の学校などでも行い、その幅広く柔軟性あるプログラムを提供している。 近年は、認知症と共に生きる人とのダンス作品作りや、0歳から2歳までの乳児を 対象としたダンスなど、世代や障がいを超えたダンスプロジェクトに関わってい る。

小林あや Aya Kobayashi   横浜生まれ。幼少で内股を治すためにバレエを始める。昭和音楽芸術学院バレ エ科卒業後2003年に渡英、ランバートスクールで学ぶ。パフォーマーとして イギリスを拠点に Yael Flexer、Charlie Morrissey、Rosemary Lee、Gecko Theatre、Lila Dance等様々なアーティスト、カンパニーと活動する。2009 年より知的障害のあるダンサーのみで形成されるAnjali Dance Company の常任 アーティストとなり常にダンサーのトレーニングと振付けを担い、 障害者の持 つ表現体や独創性をどのように高いレベルのアートとして形作っていくか可能性  を追求してきた。奨学金生としてチチェスター大学で大学院を修了し、振付けや 即興の研究を続けるなか カンパニー、大学、コミュニティーなど活動範囲を広げ る。 近年では観客参加型作品をTate近代美術館にて発表、頻繁にファミリーワーク ショップをリードしながら他のアートフォームとダンスを調和させることに興味 をもっている。2015年と2016年、JCDN主催の三陸国際芸術祭にて被災地 の岩手県大船渡に5週間滞在し地元の方々との交流を深めながらコミュニティー ダンス作品を発表した。

小林あや Aya Kobayashi

横浜生まれ。幼少で内股を治すためにバレエを始める。昭和音楽芸術学院バレ エ科卒業後2003年に渡英、ランバートスクールで学ぶ。パフォーマーとして イギリスを拠点に Yael Flexer、Charlie Morrissey、Rosemary Lee、Gecko Theatre、Lila Dance等様々なアーティスト、カンパニーと活動する。2009 年より知的障害のあるダンサーのみで形成されるAnjali Dance Company の常任 アーティストとなり常にダンサーのトレーニングと振付けを担い、 障害者の持 つ表現体や独創性をどのように高いレベルのアートとして形作っていくか可能性

を追求してきた。奨学金生としてチチェスター大学で大学院を修了し、振付けや 即興の研究を続けるなか カンパニー、大学、コミュニティーなど活動範囲を広げ る。 近年では観客参加型作品をTate近代美術館にて発表、頻繁にファミリーワーク ショップをリードしながら他のアートフォームとダンスを調和させることに興味 をもっている。2015年と2016年、JCDN主催の三陸国際芸術祭にて被災地 の岩手県大船渡に5週間滞在し地元の方々との交流を深めながらコミュニティー ダンス作品を発表した。

【日時】8/18 Sat. - 8/19 Sun. 14:30-17:30(14:00 受付開始)

【場所】JR川崎駅より徒歩15分 (詳しい場所はお申し込みの際にお伝えいたします)

【料金】ワークショップ 1回 学生¥2,000 一般¥4,000

ご予約はこちらから!(お申し込み後、こちらからの返信をもちまして受付完了とさせていただきます。)

お名前(ふりがな) *
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参加ご希望日 *

過去のBS International Workshopの様子はこちらから↓↓↓↓

Body Synergy Summer Retreat '18

Body Synergy Summer Retreat '18

以前より、「いつかBody SynergyでRetreatをやってみたいなぁ」「月一回のワークショップだけでなく、数日自然に囲まれた環境で共同生活をしながら、Body Synergyのワークを深める時間が持てたらな」と長年夢見ておりました。それがこの夏、おもっていたよりも早く実現することができました!

 

今回は、第一回目ということもあり私たちもいろいろと試しながらという形になるため、一般公募はせず、毎月のワークに密に関わってくれているBS研究チームのメンバーで行ってまいりました。残念ながら、研究チームのメンバー全員ではなかったのですが、今回の参加者は8名。長野にある車山高原に宿泊しながら、茅野市民館というとても素敵な施設で、2日間濃密な時間を過ごしました。

今回のテーマは『関係性』

自分の身体の中で見つける関係性、私とあなたというような2人の関係性、そして、私とみんな、つまり自分と集団の関係性の3段階にフォーカスを絞って様々なワークを行いました。

《 Day1. Silent Walk 》

Retreat1日目の朝は、Silent Walkから始まりました。つまり、沈黙のお散歩です。このワークは、朝6時半に起床した瞬間から始まります。8人一緒に寝泊まりをしているのですが、この日は、起きて顔を合わせても言葉も視線も交わさずに、それぞれが沈黙の中、身支度をし、前日の約束通り沈黙のまま7時に部屋を出ます。そこから、車山高原の近隣の森を散策します。言葉を交わしたり、ジェスチャーでコミュニケーションをとることはありませんが、グループとして同じコースを同じペースで歩くため、グループとして不思議な一体感がありました。それと同時に、それぞれが自分の目で発見し耳で聴いたものを、あえてその場でメンバーと共有することはせず、自分自身のためのパーソナルな経験として味わう。それもなにかとても贅沢に感じられました。参加者の感想で、「目から入ってくる情報が多く少し忙しく感じられたが、耳からの情報はとても心地よく癒された」というものがありました。普段、東京で暮らしているとどこにいても車やバイクの音や、テレビや洗濯機などの生活音などが耳に入ってくる主な音なのに比べ、森の中では、鳥や虫の鳴き声、風の音、川のせせらぎの中に、私たち8人の歩く足音が重なっていました。5月に行われた、内野さんと諸岡さんの『耳をすますとわかること』のワークを思い出したりもしました。あのワークを森の中でやってみたい!という声もありました。

その後、車で40分ほど移動して山を降り、茅野市民館という茅野市の運営している施設で1日目のワークを行いました。

《Day1. Work1 自分の身体の中で見つける関係性・背骨》

『関係性』をテーマとしたワークの一つ目は、背骨に注目し、Head + Tail (頭としっぽ)の関係性について考えました。これは、Laban Movement Analysis に基づいた、人間の身体の動きのパターンの一つで、背骨の始めと終わりのHead とTailの関係性を観察・分析していくことで、その人の性格・性質、キャラクター、心境、傾向などが見えてきます。そしてそれは、他者に様々な印象を与えます。例えば、Head とTail が上下に離れた状態でHeadが少し後ろに反った状態だと、「自信がありそう」「リーダー的存在」「偉そう」「高飛車」などの印象になり、反対にHead が前に垂れ、Tailが前に押し出されたいわゆる猫背の状態になると、「自信がなさそう」「暗い」「頼りない」「動きが遅い」などの印象に変わります。これを読みながらぜひ今試していただきたいのですが、背骨が変わることで、つまりHead とTail の関係性が変わることで、外見の印象だけでなく、気持ちや呼吸にも変化が出てくることに気づけるはずです。

参加者の感想 「姿勢が違うだけでこんなにも気分が変わるのかと驚いた。犬のしっぽみたいだと思った。」

《Day1. Work2 1対1の関係性・触れる》

午後のワークは、私とあなたの関係性、そして様々な『触れる』を試しました。

まずはペアを組み、実際に相手に触れる前に、その相手との距離感で遊びました。ある中心点を挟んで反対側にいるパートナーと常に対象の点を取るようにしながら、距離と位置を変化させていくゲームです。
実際に触れることはしないのですが、パートナーとすごく近付いたり離れたり、変化し続ける相手の位置を常に目でしっかり捉え対応していくことで、相手との関係性を強めていきます。

そのあと、実際に触れるワークに移ります。立っているパートナーに、どこでもいいのでどこか身体の一部を押し付ける。立っている人は、押された部分を”押された分だけ”押し返す。常に50:50のプレッシャーで押し合う。つまり、場合によっては体重を掛け合うほどの圧がかかることもあれば、軽く触れるだけのこともあります。これは体重を支え合うワークとはまた別で、どこの部分にどれだけの圧で押されているかを敏感に感じ取り、それと同じ圧で押し返します。1対1でこのワークを行ったあと、複数人で同じことをしていきます。立っている人は、2人あるいは3人が同時に別々の部位を別々の圧で触れてくるので、それぞれの部位でそれぞれの圧で押し返さなくてはなりません。一度に別々のことをするのでかなりの神経を使うのですが、これって、どこか、日常生活においての人間関係を連想させるワークでした。私たちは、日常の中で様々なレベルで様々な圧の「1対1の関係性」を同時に持って生活しています。あまりにも多数の1対1を同時にこなしていくことはとても容易なことではなく、時に、意識が回らずに相手をないがしろにしてしまうこともあります。こうやって、丁寧に身体で体験することで、一人一人と丁寧に関わろう、それぞれが自分とどのくらいの圧で関わろうとしているのかに敏感に、忠実に対応してみよう、と思える大事な時間でした。

Work2の最後は、『抱きしめる・抜ける・倒れる・起こす(起こされる)』。まず、誰かを抱きしめる。抱きしめられた人は、その抱擁から抜け出し床に落ちる。抱きしめていた人は相手が抜け出てしまったので、そのままの空洞を保ったまま固まる。別の人がやってきて、床に落ちた人を起こしてあげ、生き返らせる。そして抱いた形のまま固まっているを抱きしめにいく。これを繰り返します。まず、ここで興味深いのは、抱きしめるという行為から生まれる感情です。一つ前の圧をかける/かけらるワークも相手に触れているには変わらないのですが、触れることで何か特に感情が生まれてくることはなかったのですが、それが「抱きしめる」という触れ方に変わった瞬間、自然と感情が湧いてきました。それも、抱きしめ方や、また相手のすり抜ける抜け方、スピード、相手の倒れる位置、などによっていろいろな気持ちになりました。そして、それを繰り返すことで、抱きしめる、愛する、別れ、死、生まれる、また抱きしめる、、、「死生観を思い起こさせた」という参加者の声もありました。他には、「起き上がる時、手を引っ張るのは強引かもと思いきや、最後まで気にしてあげることを大切にすると、優しさがにじみ出ていて安心できた。優しさにも色々な形があるのだなと勉強になった。起き上がらせるというより、起き上がるのをお手伝いするから自分でも起きて来なね、という50:50のアクティブなやりとりだった。」という感想もありました。

《Day1. Work3 自分と集団の関係性・委ねる/支える》

1日目最後は、全員で行うワーク。7月のBSの研究会で行った内容をWork1/ Work2をを経て、試してみました。

まずは、ひとりが仰向けになり、頭、右腕、左腕、右脚、左脚にそれぞれに人が付きゆっくり動かしていきます。仰向けになっている人は、とにかく委ねる。自分ではなんのコントロールもせず、各部位を動かさせるままにする。自分の身体をひとに委ねて動かされるという経験は、なかなか日常で体験できることではありません。はじめは、どうしてもどこかに力が入ってしまったり、動きを予想して自分で動かしてしまったりするのですが、力の抜き方がわかってくると、ずっとこうしていたいと思ってしまうほどの心地よさで、みんな眠たくなってしまいました。

完全のされるがままを体験した後は、倒れてきた人を支えるワークをしました(詳しいワークの内容は7月の活動報告に書いてありますのでそちらを参照ください)。このワークは、倒れる方も支える方もある程度の覚悟がいるものです。倒れる方は、支えてもらえなかったら床に激突するかもしれないというリスクを背負いながら、でも必ず誰かが支えてくれるという信頼を頼りに身を投げ出します。周りの人は、そうやって自分を信頼しきって頼ってきた人を、絶対に安全に支えるんだという責任感でもって受け止めます。動きとしてはとてもシンプルで、誰でもできるワークですが、このワークを通して身体で体験する、緊張、覚悟、責任感、安心感、達成感は、日常の様々な場面、特に「ここぞ」という場面に通ずる感覚に思われます。

参加者の声「人に体重を委ねる時にはひとつ軸の通った身体でなくては支える方も大変で、委ねること、委ねる側の責任のようなものがそこにはある気がしました。」

Day1最後のワークは、私たちが『遺言』と呼んでいるワークで、全員でひとりの人を頭上まで高く持ち上げて運ぶワーク。一つ前のワークでは、体重を委ねてはいても、足は床についているので身体が傾く程度ですが、このワークは、もう完全に全身を持ち上げられて運ばれます(詳しいワークの流れは7月の活動報告をご覧ください)。7人で腕をいっぱいに伸ばし頭上高く上げて運んでいくので、これこそ一歩間違えたら怪我や事故につながる危険性のあるワークです。でも逆に、全員がそれだけの緊張感を持って、責任を持ってひとりを運ぶのですから、運ばれる方はこの上ない安心感を体験します。

参加者の感想

「集中することと大丈夫と思うこと。安心できる人に囲まれてるから安心して委ねられると改めて感じた。」

「こうやって死んでいけたらものすごく幸せだといつも思う。」

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《Day2. 散歩》

2日目は起床から喋ったりコミュニケーションをとりながら身支度をし、散歩に出かけました。1日目と同じコースを行ったのですが、全く違った体験となりました。もちろん山の中だし、早朝だしとても気持ちがよかったのですが、沈黙というルールを取り払ったとたんに、前日に聞いていた鳥や虫の鳴き声や、川のせせらぎ、風の音、みんなの足音は遠いBGMになりました。みんなでワイワイおしゃべりをしたり写真を撮りながら歩いたのはもちろん楽しかったのですが、前日に感じた感覚とは全く違っていたのが印象的でした。

《Day2. スタジオワーク》

その後、茅野市民館のスタジオに移動し、このBody Synergy Summer Retreat '18まとめのワークをしました。

この日は、ワークショップという形ではなく、前日にやったWork2の『抱きしめる・抜ける・倒れる・起こす(起こされる)』と、Work3の『遺言』をもっと丁寧に掘り下げる作業をしました。前日に出てきた問題点や、身体の細かい使い方やテクニックの部分を細かく見直し、無駄な動きをそぎ落とし、それぞれのワークの持っているコアのエッセンスはなんなのかを検証しました。

《全体を通しての参加者の感想》

「ワーク以外の時間も寝泊まりを含め一緒に行動することで色々とシェアする時間が持てたのは良かったです。ただワークをして終わり、ということではなくそこから得たことをどう言語化するか、日常生活へフィードバックするか、というのがやはりBodySynergyの肝だと思うので。普段の月一研究会だと時間に追われてバタバタとシェアする時間が取れなかったり、またすぐには言語化できないような体験があったりするので熟成させる時間を取れるというのは良いことだな、と。」

「久しぶりの参加で少し緊張していましたが、ゆっくりと・丁寧に進んでいったので、自然と馴染めました。そして、自分の為に集中する時間が、どれほど貴重な時の使い方であるか自分の身体を聴いてあげること、他人をじっくり観察すること、そこにいる環境に目を凝らし・耳を澄ますこと、能動的なペースで時を刻むことは、とても贅沢に感じました。そして、普段の生活でどれほど見過ごしているかを比べられることが出来ました。その時間・空間を共有していたことを振り返ると、とても穏やかな空気だったと思います。」

「他者と触れ合って作業をすることは、普段の仕事では、1mmもない行動です。やはり、今の時代、言葉だけでのコミュニケーションばかりになっていると感じました。他の直感的なコミュニケーション方法に、とても癒されました。」

「仕事の時は、自分に焦点は当てず、周りに焦点を当てて動く事がほとんどな分、合宿で丸一日自分の感覚に重きが置かれる感覚に違和感があって、違和感があること自体にも驚きました。それも丸一日ワークができたからで、全然気づいていなかった自分自身と日々の生活の関係性が見えたように感じます。

「頭(こうやって動きたい)と身体(思うように動かない)の感覚のズレがあって、あと1週間くらい合宿をしていたい気分です。」

「日常の中では人に触れることがないことを実感し、改めて人に触れることの大切さを実感しました。言葉ではなく触れ合うことで生まれるからだの会話に耳を澄ますことを居心地よく感じました。東京を離れて、空気も水も美味しい場所で、自分のからだの今と向き合えたことが貴重でした。また、いつも月1で会うメンバーとも朝から寝るまでずっと一緒に過ごすことで、違う一面を見ることができたからか、ワークの中でもより相手のことを思えたように感じます。」

 

  月一回の研究会を7年続けてきて、やっと実現できたBody Synergy Retreatでしたが、かなり濃い、充実した時間が持てました。本来、Body Synergyが日常の一部になってほしいという願いを込めている活動ですが、こうして都会の生活から一歩抜け出して集中的にこのようなワークに取り組み、共に生活し、語り合い、その特別な時間を持てたから得た気づきや学びはとても多かったように感じます。そして、そこで得たものをそれぞれがそれぞれの日常に持ち帰り、どのように使っていくのかは参加者ひとりひとりに託します。そこからがBody Synergyのワークの一番の醍醐味だからです。

今回、忙しい毎日の中、時間を作って参加してくれた皆様に、心から感謝するとともに、参加したことで何か少しでもみなさまの生活に変化や気づきがあったら最高に幸せです。

今後も、Body Synergy Summer Retreat、どんどんパワーアップさせて継続していきたいと思います!

BSK in 神戸!! 2018.07.16

 関東のいくつかの幼稚園・保育園・私立の小学校、都内の幼児用英会話教室Grandir や、NPO法人 Umiのいえなどで、Body Synergy Kidsのレッスンを定期的に行っており、たくさんの子どもたち・ご家族と一緒に日々からだ遊びをしておりますが、今回、初めて関西進出しました!

 神戸の北野坂に4月にOpenした、DK Learning Center にて、BSKの特別イベントを開催させていただきました!日あたりがよく、杉のフローリングが気持ちがいいお教室は、入ってきた瞬間から子どもたちが走り回りたくなるような、開放感のあるとても素敵な空間です。今回は、午前中に親子のクラス(対象年齢:1.5歳−5歳)、午後に子どものクラス(対象年齢:3歳-7歳)の2クラス。普段からDK Learning Centerで英語を学ぶお子さんはもちろん、地元でカフェをされているご家族、また大阪からわざわざ来てくださった親子さんなど、たくさんの方々にお集まりいただき、にぎやかなクラスとなりました。

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 初めての土地で、初めての子どもたちとどのように関わったらいいのか、と少し緊張して行ったのですが、子どもたちや親御さんの顔を見た瞬間にそんな心配は吹き飛んでしまいました。子どもたちもとても積極的に、意欲的にクラスに参加し、「あれもやりたい!こんなこともやりたい!」と新しい遊びのアイディアまで出してくれました!私もそんな提案が飛び出したことが嬉しくて、予定していた内容を少し変更して子どもたちと遊んだりもしました。親子のクラスでは、親御さんたちも積極的に声を出し、子どもたちと一緒にからだを動かしたり、我が子とくっついたり、思い切り持ち上げたり、歌ったり一緒にたくさん遊び、子どもたちもとても幸せそうでした。

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 BSKのクラスの中では、必ず"Quiet Time (静かな時間)"という時間を持ちます。音楽に合わせてたくさんからだを動かしたあと、お父さんお母さんとくっついて寝転がり、からだをリラックスさせ目を閉じます。そのあと、まずお父さんお母さんに質問をします。質問は毎回異なりますが、昨日のレッスンでは、「最近嬉しかったこと!」でした。お父さんお母さんが最近嬉しかったとことを子どもたちの耳元でないしょ話で伝えます。そして今度は子どもたちの番です。子どもたちが嬉しかったことをお父さんお母さんにないしょ話で伝えます。私には、話は聞こえてこないのですが、親子の間で交わされるないしょ話を見るのが私は大好きです。一生懸命に自分の言葉で伝えようとする子どもたちの表情や、それを聞いた時のお父さんお母さんの幸せそうな顔を見ているとなぜか涙が出るほど感動してしまいます。

 ありがたいことに、「またぜひやってほしい!」というたくさんのお言葉をいただき、今後定期的に神戸でのBody Synergy Kidsのレッスンを計画中です!!次回は、10月??詳細が決まり次第、お知らせします!

BS 活動報告 2018.07.15

7月のBody Synergyは、『委ねること・委ねられること』について考えました。

まずは、他者に頼る前に、自分の足でしっかり立ち、しっかり歩き、しっかり呼吸をする時間をとってからワークスタート。

一人が寝転がり力を抜きます。頭、右腕、左腕、右脚、左脚にそれぞれ一人ずつ付き、それぞれが担当の部位をゆっくり動かしていきます。寝転がっている人は、とにかくリラックスをし、自分の意思や筋肉は一切使わずに委ねる。
自分の意識は働かさず、他者にその動きを任せる。しかも頭と四肢を、同時に、別々の意識を持った人に委ねる。完全に委ねるといういうのは難しく、どうしても反射的に自分で動かしてしまう瞬間があるのですが、だんだん力の抜き方がわかってくると、とても心地よく、水の中に沈んで漂っているような、ずっとそうしていて欲しいような感覚になりました。

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次に、倒れてきたパートナーを受け止めるワーク。これはきっとだいたいの人が子どもの時にやったであろう遊びなのですが、大人になってやってみるとなかなかのチャレンジです。一人が直立しからだを板のようにした状態で倒れます。もう一人は、その倒れてきたパートナーをしっかり受け止め、また押し返して直立の状態まで戻してあげます。これを何度か繰り返し、慣れてきたらだんだんパートナーとの間隔も開き倒れる距離を伸ばしていきます。もちろん、後ろ向きもやります。
この時、倒れていく側は、出来るだけ自分で自分の身を守ることはせず、相手を信頼し全身を委ねます。そして受け止める方は、その自分を信頼して身体を投げ出してきたパートナーを責任を持って支えます。脚がグラグラしてしまったり、倒れてしまったりするようなことは許されません。自分を信頼して頼ってきた相手を、何が何でも受け止めます。

このワークに慣れてきたら、次は、同じことを5人組で行います。真ん中に一人(倒れる人)、前後左右に一人ずつ(支える人)立ちます。真ん中の人はどこに倒れて行っても必ず支えてくれる人がいると信じ、ランダムに倒れていきます。周りの4人はいつ何時自分の方向に倒れてくるのかわからない緊張感の中で、いつでも対応できる身体をつくって待ちます。
昨日のメンバーは、以前から一緒にワークしてきたメンバーで、始めからある程度信頼関係が出来ているところからこのワークに取り組んだので、多少の緊張感はありましたが、特に倒れる側は安心していたように見えました。

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最後のワークは、《遺言》と呼んでいるワーク。流れは、まず、一人が自分が行きたい方向に指を指す。そして残りのメンバーの準備ができたのを感じたら、後ろに倒れる。残りのメンバーは後ろにまわり、倒れてきた人を全員で支え完全に持ち上げる。そのままゆっくりと、指のさされた場所に運んであげ、そっと床に降ろしてあげる。その人が満足するまでまわりの人は少し距離を持った場所で見守る。次の人が行きたい場所に指を指す。といった具合に、交代しながら全員を運びます。

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『委ねること』と『委ねられること』は、日常でも起こり得る状況ですが、なかなか難しいことだと思います。「自立して、一人で生きていく」ことよりも勇気のいることかもしれません。
参加者の方々との会話で、「委ねるという行為は、委ねられた経験、委ねられてしっかり支えてあげられたという経験があって初めて、本当の意味で相手に委ねることができてくるのではないか」という意見が出ました。自分を信頼しきって頼ってきた相手に対し、全身でもって相手を支えられた時、ひとは自信をつけ、人に委ねることができるようになる。そんな見方は私にとってとても新しく、他者と自分との関係性を改めて考えるチャンスとなりました。

参加者の皆様、今月も濃い時間をありがとうございました!

8月は、今年で3回目となる、Body Synergy International Workshop Vol.3です!こちらの詳細も、すぐに追ってお伝えしますので乞うご期待!

BS 活動報告 2018.06.17

6月17日、今年度第3回目となるBody Synergyの活動がありました。今回は、昨年BSとは別のコンテンポラリーダンスのプロジェクトでご一緒させていただいた、内野徹さんと諸岡智子さんにワークショップをファシリテートしていただきました。お二人とはすぐに意気投合し、今年度からBS研究チームにも加わっていただいており、毎回、不思議な親しみのある新しい風を吹かせてくれています。お二人は普段「まなびとくらし」という活動をされており、『感性と表現、五感と共感、身体と心をめぐるワークショップやプログラムを通じて、子どもたちの「生きていく力」を育む』(HP引用)ことを目的とした様々な活動を行っています。BSの活動で大切にしていることと重なる部分をたくさん感じられます。お二人とは、出会った時からなにか”おなじ香り”がするなぁと思っていたので、今回、普段やられているワークをBSのメンバーにもシェアしていただけるという機会に、私たちもドキドキワクワク集まりました。

まなびとくらし HP →→→ https://manabitokurashi.amebaownd.com/

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以下、内野さんによるまとめです。↓↓↓


 今回のテーマは音。普段の生活の中で、耳をすまして聞いてみることってありますか?

私たちは普段、多くの情報収集を視覚に頼っています。視覚という感覚は、見る人が見ている対象の外側に位置づけられる特徴を持っています。そして視覚による情報は一度に一方向からしか自分の方に向かってきません。つまり、約 120°といわれる視野角の限界ゆえに広範囲の風景を見るためには、眼や頭を四方へ動かさなければ、その情報をえることはできません。私たちはこの切り取ったいくつかの視野情報を頭の中でつなぎ合わせて、自分の身体を中心とした空間を視覚的に認識しているのです。 これに対して聴覚は、つまり音は聞く人の内部に注ぎ込まれます。私たちが聞く時、音は同時にそして瞬時に、 あらゆる方向から自分の方へ集まってきます。 その時「私」は世界の中心にいるのです。

視覚のなかに浸ることはできませんが、聞くことのなかに、音のなかに浸ることはできます。その時、世界は私を取りかこみ、私は感覚の存在の中心点にいるのです! 今回は聞く身体をつくることによって「世界は自分が感じるようにしかない」ということを再発見できればと思います。感覚スイッチを切り替えると身体は、心は、どんな風に変わるでしょうか。自分自身のささやかな変化を丁寧に観察する時間になるといいなーと思います。

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まずはメンバーで輪になって座ります。今さらながらの今の自分を伝える自己紹介の中では、今朝起きた時に最初に聞いた音を皆んなに伝えてもらいました。次に3人グループになって(1)好きな音(2)悲しく感じる音(3)未来まで保存しておきたい音の3つについて10分くらい会話をしてもらいました。これらは身体に残る音の記憶を呼び起こすプラクティス。メンバーからは「それぞれの音にまつわるとてもパーソナルなストーリーがあって、ワクワクしました」「音は感情を思い起こさせるなと思った。高揚。悲愴。郷愁などなど」「自分の経験と記憶を音を通して辿るという時間。音から辿るということが新鮮で、面白かった」などの感想がありました。

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次に「音ゲー」の時間。1つ目は再び丸くなって座り、A4の紙を音を立てずに隣の人に渡していきます。これが本当に難しい。作業に集中し、もらい方・渡し方を工夫すればするほど、なんだか笑ってしまう感じでしたが、今回のワークショップで最も聴覚にフォーカスした時間だったかも知れません。

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2つ目はサウンドトレース。長くなるので詳細は省略しますが「今までに使ったことのない体のチャンネルを使った感覚。最初は一人だけ、そのうち二人目が動き出した時、使う神経は2倍ではなく4倍くらいになった」「音で距離を感じていることを再認識した」などの感想がありました。

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最後のワークをする前の身体の準備として、「静寂を聞く」時間。1回目は床に寝転んで耳を澄ます。2回目は身体を起こして耳を澄ます。「いかに日常は音が存在しているかということを思い知る時間」「一つの音を聞こうとすると他の音を姿を消したり、聞こうとする音が他の音よりも大きく聞こえてきたりする。音量というのは絶対だと思っていたけれど、とても相対的であることに驚き興奮しちゃう」などなどの感想がでました。

最後のワークは、「音を探す」時間。3−4人のグループで外に出て、近くにある好きな音を見つけてくる。そしてその音をそれぞれスケッチして帰ってくる。参加者の感想も色々なものが出てきました。「毎日当たり前のように聞こえている車の音は、意識して聞いている体勢の時には、大音量で耳に入ってくる。その大きな音にかき消されている些細な音に耳を向けると、それはとても懐かしい音はいくつもあった。」また、このワークでの経験を職場で直接活用できそうな参加者もいたようです。「職場(保育士)でお散歩に行くことが出てきたら、子供が道中足を止めた時に、”早く目的地に着きたいから急かす行動”になる前に(あ、何か気になるものがあったのか、何を感じているのー?)と一緒になって見たり聴いたりできる視点を得られたかなと思います」他には、「自分の声は自分が聞いているのと、他人が聞いているのは違うと言われるけれど、同じ音楽を聞いていても人によって聞こえている音楽も違うのではないか?と考えています。感じた音を描いてみることは別の視点でモノを捉える面白い時間でした。同じグループでの捉え方の違いや、別の人の絵から自分がイメージすることの違いが面白かった」「聴覚の極私的な点や共有し難さ、空間性など言われてみて腑に落ちる部分、発見があり興味深いワークでした」などの感想が出ました。

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今回のタイトルは「耳をすますとわかること」です。「気づき」とは、新たに知ること=発見ではなく、すでに知っていたことを改めてわかること=再発見だと思います。あぁ、そういうことか!と勘付くこと。それは何であるかは、一人ひとり違うもの。つまりセルフエデュケーションだと思います。


瞑想的な集中力を使い、改めて音を意識的に聴くという時間を持った時、日常生活から持ち込んだザワザワが一旦落ち着くのを感じました。日頃聞き逃してしまう音に耳を傾けてみると、子どもの頃の感覚を思い出して切なくなったり、嬉しくなったり、ふわっと軽くなったり、色々な気持ちになりました。

内野さん、諸岡さん、素敵ワークを提供してくださり、ありがとうございました!!

集中してワークに取り組んだあとの程よい疲労感のなか、音を探しに外へ出た際にメンバーが発見した近所のいい雰囲気の喫茶店へ。それぞれワークショップの感想を語り合ったり、今後のBSの活動について話し合ったり、また有意義な時間となりました。参加してくれた皆様、ありがとうございました!

次回のBSは、7月15日(日)13時−16時です!たくさんの方々のご参加をお待ちしております!

 

 

 

 

 

BS活動報告 2018.05.20

5月20日に日曜日、今年度2回目のBody Synergy研究チームのワークショプがありました。今回は、4月に試した内容に少し改善点を加えたものに取り組み、前回の内容との比較に焦点をおいてのワークでした。新しいメンバーも参加してくれましたが、ほとんどの参加者が前回と同じだったため、前回との比較点がはっきりと見えて有意義な時間となりました。同じことを2回、3回と繰り返してみることで、また新たな発見や、試してみたいことが沢山出てきたように思います。

ブロックをパスし合いながら、空間の中をみんなで動くワークをやった際に、前回とは全く違う動き方が出てきたのが印象的でした。基本的には、ブロックを木の葉が舞い落ちるように、あるいは海の波のように、有機的なリズムや重力を使って動かして、次の人にブロックを渡していくのですが、今回はブロックを「動かす」というよりは、「運ぶ」ような動きが出てきたり、手を使うだけでなく、身体の他の部位を使ってブロックをパスすることが始まったり。せっかく同じ内容のワークをするなら、前回とは違うことを起こしてみようという思考が自然と生まれてくるメンバーのクリエイティビティに改めて感心してしまいました。動きの「流れ」にもいろいろな解釈があっていい。木の葉や波の動きも大いに動くヒントにはなっていたのですが、運ぶというのも流れを生む動きの一つで、全く違う動きのクオリティーにそれぞれの身体の関わり方も大きく変化しました。箱を渡す人、受け取る人、その周りにいる人の反応がよりダイナミックに変化したように思います。

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もう一つ印象的だったのは、今回のワークショップではグループ分けをして「見合う」作業を入れました。これもワークの質が上がった一つの要因だったようです。お互いに見合うことで、同意出来る部分に安心したり、次はこうしてみたいというアイディアに繋がったようです。身体を使ったワークでは実際何が起きているのかをしっかりと観察して判断することが大切です。言葉での説明には限界があり、やはり動くことで初めて見えてくること、感じられること、理解できることがあります。

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今回は、私の4歳の息子とイギリス人の主人もワークショップに参加させてもらったのですが、二人にとって言葉による情報をすべて理解するのは難しいことです。しかし、他の参加者をよく観察することで、4歳児でも外国人でも、2時間のワークショップにとても楽しんで参加することができました。たとえ幼稚園児であっても、空間の緊張感の変化を感じて一緒に動くことができていましたし、日本語があまり得意でない主人も言葉を超えた身体同士の繋がりに安心感を覚えたり、自分もこのグループの大切な一部だと感じられたと話してくれました。これは、Body Synergyのような身体を通したアプローチが幼児教育や、グローバルな社会で生きて行く訓練に有効であることを証明しています。

 

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次回の研究チームによるワークショップは、6月17日(日)13:00-16:00です。(時間、場所などの詳細はお問合せください)。次回の内容は近くお知らせいたします。

BS 活動報告 2018.4.15

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先日、今年度第一回目のBody Synergyの活動がありました!

久しぶりの集まりでしたが、新しい仲間も加わり賑やかな会となりました。

今回は、自分の身体、空間、空間を共有する他者へ意識を張り巡らせながら歩くことから始めました。その後、2本の足でしっかりと立ち、パートナーのタッチを頼りに胸、肋骨、骨盤で呼吸をすることで、さらに、自身の身体の動きと呼吸、他者への意識、他者の呼吸、グループ全体の動きや呼吸へと意識を広げていきます。

バランス/オフバランスのテクニックを用い、呼吸と身体の重さを使って動く練習をしたあと、幼稚園にある少し重さのあるブロックを使って、それをパスして行くエクササイズをしました。身体の重さを使ってバランス/オフバランスで走った時の感覚を思い出しながら、呼吸とともにブロックを動かしグループ内でパスをしていきます。

 

この時出てきたキーワードは、共感・共有、前の人の動きを大切に引き継ぎ、また次の人へ大切に渡すという共通の感覚が自然と生まれました。

 

以前にもBSでやってきたワークでしたが、久しぶりにやってみて、「感覚が鈍っている気がした」「以前はもっと大切に引き渡しができていたのに、今日はその感覚が薄れてしまった」などという感想も出ました。やはりこのような作業は、研ぎ澄ませた感覚と他者と繋がろうという強い意識が必要になるので、しばらく離れているとなかなか大変な作業だということにも気がつかされました。体力的にはそれほどの運動ではないにもかかわらず、終わった後の疲労を普段以上に感じたメンバーも多数いたようです。

 

ほかに、以前ワークした時には出てこなかった興味深い反応もありました。「ブロックが回ってきたら、流れを変えることなく受け取る」というルールで何度か回しているうちに、「受け取らない・拒否をする」という反応をしたメンバーがいました。他者と調和を保ち、助け合い、社会と積極的に関わるというメンタリティでこのワークを進めてきましたが、BSで大切なのは、身体で体感したワークを日常に落とし込むこと。日常の中で、できるだけ調和を保ち、積極的に他者と関わるという姿勢はもちろん好ましいですが、自身と社会との健康的な関係を保つために、時には「受け取らない」という選択も必要ですね。完全に遮断してしまうとは少しニュアンスが違い、「距離を置いて見守る」そんな立ち位置についても少し話し合いました。今回はそれを身体で試す時間がなかったので、次回は「受け取らない」選択肢も含めつつ、もう一度このワークを試してみたいと思います。

来月は、5月20日(日)13:00-16:00になります(場所の詳細はお問い合わせください)。内容は、今回のワークをより掘り下げ、別の角度から実験をしてみる時間にしたいと思います。今回参加できなかった方も、新鮮な身体と感覚が混ざると、私たちとしてもさらに面白いので、ぜひご参加ください!

Body Synergy International Workshop Vol.2 Day3

 最終日は「Three Brains - 3つの脳」というテーマでした。3つの脳とは何のことはというと、まずは頭の中の脳、そして心臓、消化器です。BMCでは、人間は頭の中の脳だけではなく、この3つの脳を使って日常の中の様々な決断をしていると言われています。例えば、何かを食べるときに「これは危険か危険ではないか」という判断は消化器がします。危険であったらできるだけ早く身体の外に出す。そうやって生命の危機を回避します。また、直感のようなもの。英語ではgut feelingという表現をします。つまり頭で考える前に、gut (内臓)で感じることを指しています。

まずは、身体を動かしながらそれぞれの脳にアクセスしていきます。

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頭の中の脳の重さ、頭を傾けたときの動き、感覚などを動きながら言葉にしていきます。そして、心臓も消化器も同様に、それぞれのイメージで音楽も変えながら。

またペアーを組んで、パートナーの脳をゆっくり動かしたり、心臓を感じたりもしました。不思議なことに、この作業をして心臓に全員の意識が向くと、クラス全体の雰囲気が温かくなって、参加者の皆さんも柔らかい雰囲気でお互い会話も自然と増えていきました。デイビッド先生曰く、これは自然なことで、BMCのクラスを教えるにあたって、この空気の変化は、そのクラスの進行状況の良し悪しをはかる目安になるそうです。多くの参加者の方も、心臓が温かくなるのを感じたなどの感想も出ました。

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そのあと、それぞれ楽な姿勢で目を閉じ3つの脳にアクセスしながら、デイビッド先生のリードで身体にいくつかの質問をしていきます。例えば、"How are you today?" (今日は元気?)などから始まり、"How was your day?(今日はどんな日だった?)、"How was your week?"(今週はどんな週だった?)、"How was your month?"(どんな月だった?)、"How was your year?"(どんな一年だった?)など。言葉で答えるわけではなく、身体に問いかけ、身体の返答に耳を傾けます。その質問を投げかけられたとき、不思議なことに、ちゃんと3つの脳が一つずつ反応を示しました。お腹がほわっと暖かくなったり、心臓がドキッとしたり、頭の中で記憶が急に蘇ってきたり。

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3つの脳を使い分けている意識はないのですが、身体はちゃんと使い分け、その記憶までも身体の感覚として残しているのには驚きました。

3つの脳という概念は、私も含め、新しいコンセプトだった参加者の方が多かったようです。同時に、心臓を臓器ではなく「心」と捉えたり、消化器を「直感」として捉えることは、新しいようで、実は子どもの頃から身体で分かっていたような気もします。

この3つの脳を意識して、シンプルで原始的な問題は心臓や消化器に任せて生活することができれば、頭の脳にスペースが出き、重要で複雑な決断をすることに使える余裕が生まれる、とデイビッド先生がおっしゃっていました。

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後半はコンタクトインプロのクラスでした。前回のクラスで上がった、参加者の方からの質問なども踏まえ、安全にコンタクトを行うための練習をたっぷりしました。転がり方や、パートナーと実際カウンターバランス(引っ張りあってバランスをとる)をとったり、寄っ掛かりあってバランスをとるなどの、ウェイトシェアリングのテクニックを習いました。

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3日間で、5つのクラス、延100名の方々にご参加いただきました‼︎様々なバックグラウンドの方々がそれぞれの身体への興味から集まったグループでしたが、特別な一体感で繊細なワークをしたり、個人的な体験や感じたことをオープンにシェアしあったり、とてもよい雰囲気で行うことができました。デイビッド先生は私たちがとても尊敬しインスピレーションを受けている先生なので、皆さまにぜひであってほしかったのと同時に、私たちも勉強させてほしかったというのもあり、今回のワークショップは私たちの理想が叶った特別なものとなりました。すばらしいワークショップをしてくださったデイビッド先生はもちろん、お忙しい中足を運んでくださった参加者の皆さまに感謝します。

 

9月17日13時から、通常のBody Synergyのワークショップを開講します。今回は、イギリスから松本武士さんが一時帰国して、ファシリテートしてくれます!詳しい内容はまたお知らせいたします!

Body Synergy International Workshop Vol.2 Day2

2日目のテーマは、Diaphragms - 横隔膜だけでなく、骨盤底筋や声帯なども含め。

1日目と同様、まず楽な姿勢で座り自分の身体にチューンインするところから始まります。身体の感覚を通して解剖学を学んでいくプロセスが、BMCの、そしてDavid先生のクラスの魅力です。

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Diaphragmsは筋肉組織ですので、まず、筋肉を意識しながら即興で動きました。パートナーと引っ張りあったり押しあったり、身体の中心に引っ張り込むようなイメージで、少し筋力を伴うような動きです。そして、そのあと逆に、身体の中心から外に流れるような、リーチするような動きで、筋肉の弛緩やストレッチを感じます。二つの違ったクオリティの動きでの、呼吸の変化も感じながら。

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それから、少し写真や絵を見ながら、解剖学の勉強もしました。様々な角度から、横隔膜や骨盤底筋の図を見て、どのような形をしているのか、どこの骨に繋がっているのか、動きの特徴や構造を学びました。

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そして、実践です。目で見た情報を自分の身体に落としていく作業です。横隔膜の上下を意識しながら呼吸をしていく。様々な体勢で呼吸をしてみて、横隔膜の動きの感じ方がどのように変化するかなどを、それぞれのペースで確かめていきます。骨盤底筋を4分割してとらえ、様々な方向に動かしてみます。また、横隔膜と骨盤底筋の連携、呼吸との関係を探りました。

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横隔膜や骨盤底筋の動きを意識しながら呼吸をして動いてみると、不思議なことにもともと持っていた呼吸と動きの関係性のイメージが、実際の膜の動きとは異なっていたりして、それがまた毎日やっている呼吸に新たな深みを与えてくれます。

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Body Synergy International Workshop Vol.2 Day1

今日から、Body Synergy International Workshop Vol.2 始まりました!

昨年は、イギリスからダンサー/振付家のThomas Goodwinさんに来ていただき、様々なクオリティの動きの探求や、グループで動くhookingなどのワークをしました。昨年度の研究発表では、そのアイディアを研究チームメンバーで3ヶ月かけて深め、発表をしました。

今年は、大阪を拠点に活動している、David Thomas France先生をお招きして、Body-Mind Centering®︎のワークショップです!解剖学を専門用語を使って知識として学ぶだけではなく、実際に動いたり、人の身体に触れることで、感覚的に体験し、身体の中で生きた経験として残ります。

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 初日のテーマは、Fluids(体液)。

David先生のクラスの魅力は、難しい専門用語や図を見て学ぶだけではなく、まず、自分の身体を細かく触りながら、身体の中にある様々な質の体液を感覚するところから始まります。その後、関節のあいだの滑液を感じながら、パートナーの身体を動かして行く。そこで、David先生から質問が投げかけられました。

「滑液を感じながら動くことが意識できたら、関節の痛みや筋肉のこわばりが軽減できそうなのは感じられる?」

参加者の皆さんが大きく頷きました。滑液という体液を意識・感覚することによって、自然と動き方が変わってくる。動かしている方も動いている方も、筋肉を使って身体を動かすのとはまた違う感覚を味わいました。

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その他にも、海綿のスポンジで水を吸わせ、細胞間液が細胞と細胞の間にある状態を見てみたり、水風船を作り細胞液を感覚してみたりもしました。

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そのあと、スタジオに戻り、学んだこと、感じたことを、各自思い思いのかたちで体液を感じながら動いてみました。

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後半は、コンタクトインプロヴィゼーションのクラス。CI初体験の方や、苦手意識のある参加者が多かったので、step by stepで丁寧にクラスを進めてくれました。

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地面に身体を委ねきるところから、その力が地面を押し返すpush(押す)に変わり、その延長でreach(伸びる)に変化することで立ち上がる。この力の変化を時間をかけて体験しました。そのあと、パートナーワーク、グループワークと発展していきました。始めに丁寧に身体の使い方を教えてくれたので、初めての方も安心して組めていたようです。

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2日目は、Diaphragmsです。横隔膜だけではなく、骨盤底筋、声帯、鼓膜など、身体の中にある様々なdiaphragms(膜)に着目していきます!

残りわずかですが、まだ空きがありますので、飛び入りでも結構です。ぜひご参加ください!

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BSK 横浜 2017. 6.4

今回は少人数でしたが、笑顔いっぱいのクラスとなりました!

横浜のクラスで私がとても気に入っているのは、保護者の方々の参加度の高さです‼︎「音楽が止まったら好きなポーズ」のエクササイズの時など、お母さんたちが率先してとても工夫されたポーズを取ってくれるので、子どもたちもそれに刺激され、見たこともないクリエイティブな形が飛び出します!
子どもたちは、私どものようなたまに来る大人よりも、ご両親や保育園・幼稚園の担任の先生など、普段身近にいる大人たちが、自分たちと一緒になって身体をいっぱいに使って動いてくれると、本当にキラキラします。普段の生活の中では、保護者、見守る立場、そしてたまにはしつけをする立場の大人に、「遊んでもらう」のも十分に嬉しいことでしょうが、それよりも「一緒に遊ぶ」というところに、子どもたちは大きな喜びを感じているようです。
BSKでは、この「一緒に」というところを大切にしています。先生が子どもたちにクラスをしているところに保護者もいる、という関係性ではなく、「親子が向き合って一緒に遊ぶ時間」です。大人が自分たちと同じように、汗をかきながら楽しそうに動いたり、普段とは違う身体の使い方で工夫したり、そんな姿を子どもたちにも見て欲しいのです。
ですので、BSKに参加される保護者の皆様、これからどんどん暑くなる中たいへん恐縮なのですが、、、子どもたちを引っ張っていくようなつもりで一緒にたくさん動きましょう!たくさん工夫して、クリエイティブに身体を思い切り使いましょう!そうすれば、子どもたちはきっと最高な親子の時間が過ごせると思います。

BS 活動報告 2017. 5.21

2017年度2回目のBodySynergy研究会、三橋が担当させていただきました。

今回は半年前ほどに読んだ伊藤亜紗さんの著書「目の見えない人は世界をどう見ているのか」(光文社、2015年4月初版)という本を手掛かり・入り口に感覚を横断する・代替する・補完する・交換する・統合するといったことをテーマに個人での作業からペアワーク、グループワークを通して探っていきました。

まずなぜ今回このようなテーマを選んだのか?ということに軽く触れたいと思います。現在私はダンサー、振付家(作家)としてダンス作品を舞台などで上演する活動を行なっています。活動をしていく中で「ダンスはよくわからない」という言葉を耳にします。もちろん見方に正解があるわけではないですし、それぞれの感じ方があって良いのですが、当事者からそのように言われても観ている側は釈然としない部分があるでしょう。そのような現状で鑑賞者層は絞られていき、非常に狭い世界になっています。ただこれはダンスに限ったことではなく、他の芸術表現にも共通していること、つまり「芸術は難しくてよくわからない」ということ。観たい人だけに観てもらえればいい、と割り切ってしまう前にやれることはやりたい、という思いが個人的にあります。BodySynergyの活動にはそのヒントがあるように感じていて、今回ファシリテーションする機会をいただけたので「作品を見る」という感覚的なことをどのように捉え直すことができるか、再発見できるか、ワークを通して探りたいと思いました。

 以下はレジュメにワークショップ後に加筆したものです。

  1. 著者・伊藤亜紗さんの紹介

→東京工業大学リベラルアーツセンター准教授、美学を専攻

→美学とは?

簡単にいうと芸術や感性的な認識について哲学的に追求する学問。さらに平たく言えば言葉にしにくいことを言葉で解明していこうとする学問。

  1. 感覚とは?

→刺激受容器の活動とそれに続く皮質感覚領までの神経活動に密接に依存していると想定される意識経験。アリストテレス霊魂論でヒトの感覚を初めて分類し、視覚聴覚触覚味覚嗅覚の5つがあるとした。これが広く知られる五感であるが、現在は実際にはそれ以上の数の感覚、例えば圧覚,痛覚,冷覚,温覚,運動感覚平衡感覚,内部感覚などがあることがわかっている。

  1. 体性感覚

触覚、温覚、冷覚、痛覚、食感、くすぐったさなどの表在感覚と運動覚(関節の角度など)、圧覚、深部痛、振動覚などの深部感覚がある。

  1. 内臓感覚

内臓に分布した神経で、内臓の状態(炎症の有無、動きなど)を神経活動の情報として感知して、脳で処理する仕組み。吐き気などの臓器感覚、内臓痛など。

  1. 特殊感覚

視覚、聴覚、味覚、嗅覚、平衡感覚などがある。

  1. 他の感覚

体に対する意識である固有感覚(体の様々な部位の位置する場所を感じているという“無意識”)、痒みの感覚(痛覚の軽いものと思われていたが、近年独立した感覚である可能性が示された)

⇨今回はシンプルにいわゆる五感(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)ということで進める

その上でそれぞれの感覚器官(視覚=目、聴覚=耳、嗅覚=鼻、触覚=皮膚、味覚=舌)を横断する、ということをまず考えてみる。

(例)

脈をとる、他人の脈をとる、遠くの音を聞く、皮膚で聞く、

→触覚と聴覚の近く感覚、

擬音語、擬態語

→例えば「ぬめぬめ」や「しっとり」という音(=聴覚)から受ける触覚のイメージ

⇨実は無意識にも複合的に、横断的に感覚を使っているということ。盲や聾の方々が特別な感覚を持っているということではなく、横断的・統合的に感覚を使うことで感覚を補っているということ。

⇨統合的に感覚を使っているとしても、視覚から得る情報というのが8〜9割を占めている

→視覚への依存、優位性

→聴覚、視覚という上位感覚と、触覚・味覚・嗅覚

 “5つのうちもっとも「優れた」感覚は何か。ご推察のとおり、それは視覚です。時代による多少の変遷はありますが、資格は基本的に「感覚の王」の座に君臨してきました。ただし、これはわたしたちが視覚から最も多くの情報を得ているということではなくて、視覚がその機能においてより「精神的」であるという意味です。〜(中略)〜視覚に次いで高次の感覚は聴覚です。聴覚も精神的な活動と結び付けられます。〜(中略)〜これら二つの感覚が圧倒的に優位な上位感覚で、これに嗅覚、味覚、触覚が続きます。「視覚/聴覚」と「嗅覚/味覚/触覚」という二つのカテゴリーを分ける基準は、対象に接触しているかどうかです。”

-「目の見えない人は世界をどう見ているのか」(頁94〜より抜粋)-

→教育による感覚の移行、後者の3感覚は公共の場でネガティブな印象を与えることと密接に関わっている

“公共の場で触覚がネガティブな印象を与えることと密接に関わっているのが、「感覚にはヒエラルキーがある」という伝統的な考え方です。つまり人間にあるとされる5つの感覚は、それぞれ対等なものではなく、優れたものと劣ったもの、価値の優劣があるというのです。”

“(前略)目の力によって対象と自分を分断し、境界線をはっきりとさせること、それが近代における「大人になる」ということです。低次の感覚から高次の感覚へ−教育とは、まさに子どもを触る世界から見る世界へ移行させることなのです。”

-「目の見えない人は世界をどう見ているのか」(頁93,96より抜粋)-

→視覚や聴覚というのは社会的な感覚?

(例)世間の目、国民の声

  1. ブラインドウォーク

→視覚という上位感覚を閉ざし、後者の感覚を開いてみる。

 (1)「目をつぶる」と「目が見えない」の違い

 “見える人が目をつぶることと、そもそも見えないことはどう違うのか。見える人が目をつぶるのは、単なる視覚情報の遮断です。つまり引き算。そこで感じられるのは欠如です。しかし私がとらえたいのは、「見えている状態を基準として、そこから視覚情報を引いた状態」ではありません。視覚抜きで成立している体そのものに変身したいのです。そのような条件が生み出す体の特徴、見えてくる世界のあり方、その意味を実感したいのです。

 それはいわば、四本脚の椅子と三本脚の椅子の違いのようなものです。もともと脚が四本ある椅子から一本取ってしまったら、その椅子は傾いてしまいます。壊れた不完全な椅子です。でも、そもそも三本の脚で立っている椅子もある。脚の配置を変えれば、三本でも立てるのです。”

(2)ブラインドウォークの実施

・二人人組になる

・一人が目を瞑り、自由に散歩する。もう一人は危険がないようにそれを見守る。

→特にナビケートするなどの必要はないが、基本自由。

・視覚以外の感覚を拓く

 

  1. ソーシャル・ビュー

“(前略)通例、美術館では声を出すことはあまり奨励されていませんから、鑑賞は個人的で内向的な経験になりがちです。しかしこのワークショップでは、積極的に声を出してグループの仲間とやりとりしながら作品を鑑賞していきます。人と関わりながら見る。だから「ソーシャル」な「ビュー」というわけです。”

-「目の見えない人は世界をどう見ているのか」(頁158より抜粋)-

→見えない人と行う美術鑑賞。目(視覚)も手(触覚)も使わずに作品にアクセスする。

実施方法(今回の場合)

・いくつかの画像を用意する(本当は実物が好ましい)

・グループ内の数名は目を瞑り(もしくは画像を見ない)、他の参加者が画像について説明する。その際「情報」と「意味」の両側面を伝える。

・目的はその画像を思い浮かべ当てる、ということではなく「どのようなコミュニケーションが生まれるか?」「(他人の感覚を交えることで)どのような発見があるか?」

 

 (使用した画像例)

Daniel Kukla「エッジ効果」

Daniel Kukla「エッジ効果」

Salvedor Dali「秋のカニバリズム」(1936,油彩, 60 x 60 cm)

Salvedor Dali「秋のカニバリズム」(1936,油彩, 60 x 60 cm)

山田正亮「Work C.18」(1960,油彩, 33.0 x 24.0 cm)

山田正亮「Work C.18」(1960,油彩, 33.0 x 24.0 cm)

 

(1) 「見えない人がいることでその場のコミュニケーションがどう変わるか」

(2)「情報」と「意味」

→客観的な情報(視覚的な情報)と主観的な意味(感想)

“「鑑賞するときは、見えているものと見えていないものを言葉にしてください。」「見えているもの」とは、文字通り目の前にある、たとえば絵画の大きさだとか、色だとか、モチーフなど。ひとことでいえば「客観的な情報」です。「見えていないもの」とは、その人にしか分からない、思ったこと、印象、思い出した経験など。つまり「主観的な意味」です。”

-「目の見えない人は世界をどう見ているのか」(頁164より抜粋)-

【まとめ】

今回は最後に行ったワーク「ソーシャルビュー」ということをやってみたい、というところから全体を構成していきました。「ソーシャルビュー」が前述した「作品を見る」という感覚的なことをどう捉え直すか、につながると感じたからです。そしてこのワーク自体が「美学」である、とワークを行いながら感じました。同じ情報を得ながらそれぞれの感覚、感性を通して異なる意味が生まれ、それを伝えるために言語化する。人と意見を交わしながら作品を見ることで自分とは違った見方による新たな発見、作品に対する眼差しの深化、多様な主観(≒主観的な意味、感想)の交換や受容、もしくは否定。最初に述べたように芸術作品の見方に正解はない、と言われています。しかしそこに自分が見出す意味を知ること、それが自分を知ることにつながるのではないかと思います。感性を言語化し、自分の血肉とすること、そのとき各個人の中に「芸術」が存在する意味が生まれてくるのではないでしょうか。個人的には芸術とはモノの見方、世界の事象に対して美しさ・面白さを発見することなのではないかと思っています。そしてそれは感覚や感性を通して起こることです。様々な技術が発達する中で、便利に生きていける一方、鈍化していく感覚というものがあります。その波に流され続けるだけではなく、時には立ち止まって身体や感覚を取り戻す必要もあることでしょう。

今回のワーク全体を通して感覚を言語化することの重要性、そのための方法論の糸口がつかめました。個人的にも今後さらに深めていき、わかりやすさや観客が観たいもの、ということを意識しすぎずに自分のやりたいこと、表現したいことを作品化することを作品含め、それを取り巻く環境から考えていきたいと思います。

BSK 仙川 2017.5.14

先日5/14、母の日はたくさんのご家族に参加していただきました!初めてご参加のお友だちもたくさん来てくれて、賑やかなクラスとなりました!ありがとうございます♪

Body Synergy Kidsのクラスは、楽しく賑やかに身体を動かす中に、たくさんのチャレンジが組み込まれています。私たちのクラスには、"正解"はありません。いくつかのシンプルなルールの中で、それぞれが工夫して、悩み、クリエイティブに頭と体と心を使い、自分がその状況に一番適していると思う「最適解」を生み出します。誰かに求められた答えを出すのではなく、自主的に生み出す自分の答えを大切にしています。それぞれの子がそれぞれのペースで、自由な心でいられる環境を目指しています。
参加されている保護者の方から、「家に帰ってからは、クラスでやったことを張り切ってやるんだけど、クラス中はやらないんです。。」というコメントを耳にします。ご心配いりません。それで十分です!家でやっているということは、クラス中に起こっていることをとても注意深く観察し、吸収しているからこそ、準備ができた時に自分のタイミングでやっているのです。ですので、無理に参加をさせる必要はありません。周りの大人たち、(私たちスタッフや、ご両親、また参加されてる他の保護者の方々)が一丸となって、子どもたちが興味を示すような声がけや、集中できるような環境を作ってあげることで、子どもたちはたくさん吸収し、どこまでも伸びていけるのです‼︎

さて、次回は5/28です。クラス開始時間が13時からとなりますので、よろしくお願いします!ご予約のメールまたは、メッセージお待ちしております♪

BSK 横浜 2017.4.2

あっという間に4月ですね! 

やっとだんだん暖かくなり始めて、桜も見頃の場所が増えてきました。 

 

Umiのいえにて、Body Synergy Kids横浜のクラスをやってまいりました!新しいお友達や、久しぶりのお友達も一緒に、賑やかなクラスになりました。今回は、「おおきくなるっていうことは」という絵本の読み聞かせもしてみました。1歳半から4月から小学生という6歳のお姉ちゃんまでいたのですが、それぞれ反応の違いが面白かったです。「おおきくなるっていうことは 新しい歯がはえてくるってこと」というところでは、今まさに子どもの歯がグラグラで大人の歯が生え始めている子が「それ知ってる知ってる」という顔をし、その感覚をまだ知らない2歳の子が憧れの眼差しを送っていました。

「おおきくなるっていうことは じぶんより ちいさなひとが おおきくなるってこと」

今までは自分が一番小さかったのに、いつの間にか自分より小さな子たちがクラスに参加し始め、今までは面倒をみてもらっていたのに 、今は面倒をみてあげていたり。横浜のクラスを始めて1年ちょっと経ちますが、みんなのそんな成長を間近でみられるのはとても幸せです。4月に入って、それぞれ入園、入学、進級などなど、新しいチャレンジが待っている月ですが、いつものように、笑顔で、そして勇敢に挑んでいきましょうね!

 次回は、5月7日です!ゴールデンウィークの最終日、お父さん方の参加もお待ちしていますよー!